INTERIOR

2023.01.03

FARROW & BALL
時代の先を行くペイントと壁紙vol.2

アイテムカテゴリ その他・雑貨

オリジナリティ

FARROW & BALL(ファロー&ボール)_業界初、すべての塗料を水性へ移行

ファロー&ボールのオリジナリティは、なんといってもそのエコフレンドリーな考え方にあります。
日本でも近頃はSDGs(持続可能な開発目標)がなにかと話題になっていますが、それはここ5年ほどの話。(2015年の国連サミットにて採択)
ファロー&ボールは創業した1946年、つまり約75年も前から環境や動物、人に優しく負担をかけないビジネスを目指し発展してきました。
まさにやっと“時代が追いついてきた”と言えるでしょう。 日本では年間約7億㎡ものビニールクロスが流通しています。それと同時に、そのうちの約半分、およそ3億㎡ものビニールクロスが廃棄されているのです。
賃貸物件などでの入退去時にクロスを変えるのが一般的ですが、資源のこと、ビニールクロスを貼り変えるときのVOC(揮発性有機化合物が)が環境と人体へ与える影響を考えると、少しずつ環境に優しい素材に変えていく意義があるといえます。

〈 業界初、すべての塗料を水性へ移行 〉

FARROW & BALL(ファロー&ボール)_業界初、すべての塗料を水性へ移行

2010年、ファロー&ボールは業界で初めてすべての塗料を水性へ移行しました。
街中で外装工事を行っている周辺で、ツンとした薬品のニオイがした記憶はありませんか?それが油性塗料の特徴です。
油性塗料には希釈材としてシンナーが使われており、内装工事などではその強烈なニオイで気分が悪くなることもしばしば。
ファロー&ボールの水性塗料にはシンナーはじめVOC(揮発性有機化合物)がほとんど含まれていない為*、塗った直後でもほとんどニオイがありません。もちろん身体にも安心です。
それならすべての塗料を水性にすればよいのでは?と思うところですが、これがとても難しい。水性はもともと油性より耐水性、耐汚性、耐摩耗性に劣っています。それらに耐えうる品質に仕上げるため、ファロー&ボールの職人たちが研究を重ねてこれらペイントを作り上げているのです。
*フランス政府の定める基準でA+を取得。日本のF☆☆☆☆も取得。

〈 子どもに優しい塗料 〉

ファロー&ボールの水性塗料(モダンシリーズとエステートシリーズ)はEUのToy Safety Standard(玩具安全基準)を満たしています。つまり大人が使う家具だけでなく、ベビーベッドや子供部屋の壁・床、子供たちが使うおもちゃをカラフルに安全にペイントすることが可能です。
日本は海外に比べて“新しいもの”を良いものとする文化が根強く、家も家具も新調しがちです。もちろん欧米に比べて地震が多いなどといった環境要因もありますが、愛着ある家も家具もリノベーションして大切に長く住む。そんな暮らしにシフトする時期に差し掛かってきているかもしれません。

FARROW & BALL(ファロー&ボール)_子どもに優しい塗料でToy Safety Standard(玩具安全基準)を満たしている

〈 クルエルティフリーであること 〉

FARROW & BALL(ファロー&ボール)_クルエルティフリーであるだけでなくヴィーガンフレンドリーでもあります

日本ではまだまだ聞きなれない“クルエルティフリー”という言葉。
「Cruelty=残虐性」がない(Free)ことを指し、製造から消費者の手に届くまでのいかなるステージにおいても、動物を用いた実験がなされないことを表します。
残念ながら動物実験は世界的に行われています。しかしながら、EUやアメリカでは施設の登録・査察が義務付けられており、違反に対する罰則も定められています。
日本はというと、世界から「動物後進国」呼ばれるほどに、どれほどの動物が犠牲になっているかも把握できていないのが現状です。

ファロー&ボールの塗料は、クルエルティフリーであるだけでなくヴィーガンフレンドリーでもあります。動物由来の原料(革やミルクなど)は含まれていません。
動物由来の原料は、その原料を作る過程で必ずと言っていいほど動物へ負担がかかります。
「国の偉大さ、道徳的発展は、その国における動物の扱い方でわかる」とはガンジーのことば。
今一度、誇りをもって人と動物にやさしい暮らしを意識してみませんか。

〈 サスティナビリティとビジネスを両立する 〉

近頃はSDGsが話題になることも増え、それに関連した、または配慮したビジネスモデルも増えてきました。しかしながらこのようなビジネスはコストがかかるため、安いが“環境負荷の高い”原料を使ったり、使い捨て商品を使ったり、ということがまだまだ主流なのが現状です。
察しの通り、サスティナブルなビジネスにはお金がかかります。
ファロー&ボールはそんなサスティナブルなビジネスを創業時から当たり前に行ってきました。

Farrow&Ball Businessから抜粋

  • 壁紙に使用する紙は、持続可能な森林から責任をもって生産されています。
  • 壁紙にはビニールを使用していないため、全てリサイクル、または地元企業でバイオマスエネルギーなどにリサイクルしています。
  • ドーセットの工場から出る乾燥廃棄物は、すべてリサイクルまたはエネルギーに変換されています。
  • 工場からの廃水を97%リサイクルしており、100%を目指し努力しています。
  • 梱包用段ボールは75%再生素材からできています。
  • 塗料の入ったメタル缶は無限に再生利用可能です。
  • 配送時の二酸化炭素排出を抑えるため、配送の効率化を行っています。

詳しくはファロー&ボールのホームページをご覧ください。
https://farrow-ball.jp/download/kindertoyourworld.pdf

ここまで実直に長年環境への取り組みを実施している企業は、まだまだ少数です。
これからますます重要になっていく環境への取り組み。自分たちにはハードルが高いから、と嫌気せずに、このような取り組みを行う会社の製品を選んでみることから始めてみましょう。環境に良いことをしているという自負は、間違いなくあなたの人生を豊かにしてくれることでしょう。

コラボレーション

ファロー&ボールの企業理念や思いに共感する企業・団体とのコラボレーションがおこなわれています。
最近ではイギリス・ロンドン自然史博物館(NATURAL HISTORY MUSEUM)とのコラボレーションを開催。自然の色にインスパイアされた、計16色が新しく登場しました。

16色のカラーパレットはロンドン自然史博物館に収蔵されているアブラハム・ヴェルナーのカラーガイドである「Werner’s Nomenclature of Colours」に影響を受けています。このカラーガイドは『進化論』で有名なチャールズ・ダーウィンが、研究のため世界中を周ったビーグル号での航海時に使った画期的なカラーガイド。1814年に発行されて以来、科学者や芸術家にとって非常に貴重なツールとなりました。

FARROW & BALL(ファロー&ボール)_自然の色にインスパイアされた、計16色が新しく登場。ロンドン自然史博物館とのコラボレーションでは、ペイント缶もオリジナルデザインに

ロンドン自然史博物館とのコラボレーションでは、ペイント缶もオリジナルデザインに。

「住まいに自然そのものの色を」をテーマに、豊かな自然をイメージさせるグリーンやブルー、アマゾンの鳥類のようなあでやかなレッドなど、ロンドン自然史博物館とのコラボレーションらしいカラーリングが見ものです。

最新のコラボレーションカラーについての詳細は、ファロー&ボールのホームページをご覧ください。
https://www.farrow-ball.jp/release/

また過去には、フレグランスで有名なイギリスのライフスタイルブランド「ジョーマローン」とのコラボレーションも。
ジョーマローンの代表的な5つの香りを、ファロー&ボールの5つのカラーで表現したカラーフレグランスキャンドルが発売されました。(現在は終売しています)
暮らしをトータルで考えるとき、家や家具といった物理的なものだけでなく、カラーなどの視覚的効果、香りの効果、そして手触りといったさまざまな要素が大切であるという、ジョーマローンとファロー&ボールの思いが一致し生まれたものです。

FARROW & BALL(ファロー&ボール)_フレグランスで有名なイギリスのライフスタイルブランド「ジョーマローン」とのコラボレーション

このように、ファロー&ボールが創業時より大切にし続けてきた理念は、各界からの大きな共感を得ています。
この流れは今後もより一層盛んになり、インテリアを考える1つのきっかけとなるでしょう。

取材協力

カラーワークス 東京パレットショールーム
〒101-0031 東京都千代田区東神田1-14-2 カラーワークス パレットビル
TEL:03-3864-0810(代表)
営業時間:10:00~18:00
定休日:日曜・祝日
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FARROW & BALL 時代の先を行くペイントと壁紙 目次(全3回)

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