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特別企画「アルネ・ヤコブセン展」

期間:2021年6月27日(日)まで
2021.06.04

デンマークデザインの父とも呼ばれ、今日の北欧モダンデザインの原型を作ったとも言われる、北欧の建築家・デザイナーのアルネ・ヤコブセン。今年は没後50年にあたり、改めて彼の残したデザインに触れ、今なお多くの人に愛され続ける椅子の数々を展示し、より深くアルネ・ヤコブセンを知っていただく展覧会を開催します。見どころは、ヤコブセンがインテリアから内装、家具、ドアノブや食器までトータルデザインした「SASロイヤルホテル」(現・ラディソンコレクションロイヤルホテル)の606号室を表現したシーンを展開。その他、数々の名作チェアを一堂に展示しています。

エッグチェア

1958年

W860×D790-950×H1070×SH370

このエッグチェアはデンマークデザインにおける不朽の名作といえます。ヤコブセンは彫刻家のように、自身のガレージでワイヤーと石膏を使用した試作を繰り返し、シェルの完璧なフォルムを追求しました。今日、エッグチェアはヤコブセンの偉業を象徴するアイテムのひとつとして、またスカンジナビアのクラフツマンシップの記念碑的な作品として世界中で認識されています。

スワンチェア

1958年

W740×D680×H770×SH400

スワンチェアは、アルネ・ヤコブセンが1958年にコペンハーゲンのSASロイヤルホテルのロビーやラウンジエリアのためにデザインしたラウンジチェアです。曲線のみで構成されるシンプルで特徴的なシェルのフォルムは、見る者に有機的でソフトな印象を与えます。

アントチェア

1952年

W520×D510×H770×SH440

元々はデンマークの製薬会社、ノヴォ・ノルディスクの食堂のためにデザインされたアントチェアは、フリッツ・ハンセンの創業80周年の記念日に発表され、メディアや評論家たちはすぐにそのデザインに魅了されました。その一方でフリッツ・ハンセンは、ミニマルなデザインと脚が3本のみであることによる座り心地や安定性への疑問を理由に、製品化については懐疑的でした。しかし、このデザインに強い自信を持っていたアルネ・ヤコブセンが、売れ残った場合には全て買い取ることを約束したため、製品化されることが決まり、現在に至るまで製品化され続けています。成形合板とスチールパイプでできたこのチェアの誕生は、フリッツ・ハンセンとアルネ・ヤコブセンそれぞれの歴史における、重要な出来事となりました。

 

セブンチェア

1955年

W500×D520×H820×SH460

アントチェアに対する賛否の声を踏まえた上で、アルネ・ヤコブセンはデンマーク家具の歴史の上で最もアイコニックな製品のひとつであるセブンチェアをデザインしました。コンパクトでミニマルなアントチェアと比べるとより有機的なシルエットになっています。成形合板のシェルとスチールパイプのベースという組み合わせは変わらず、製造方法もほぼ同じです。しかしアントチェアが3本脚でアームの無いチェアだったのに対し、セブンチェアは4本脚でアーム付きとしてデザインされました。アルネ・ヤコブセンはこのアーム付きの仕様を気に入っていましたが、アーム無しのバージョンの方が圧倒的な人気となり、フリッツ・ハンセンの歴史においても最も多く販売したチェアとなっています。

オクセン

1968年

W1010×D870×H1150×SH430

オクセンは、シャープで力強い表情で圧倒的な存在感を持つ、他に類を見ないラウンジチェアです。アルネ・ヤコブセンがデザインや試作に5年以上を費やしたオクセンは、1966年の発表当時、デザインに関心を持つ世界中の人に衝撃を与えました。丸みを帯びた有機的なフォルムを特徴とする彼の初期の作品の多くとは対照的なオクセンは、ヤコブセンの作品の中で最も物議を醸したチェアでもあります。